キャッチーな親しみやすさとバラエティの豊かさを売りにしたDragonforceの現在形。
バンドの音楽性をそのままタイトルにした8th。
今回80年代レトロフューチャーをテーマにしたらしく糞ダサいが微笑ましいジャケットが印象的。
個人的にはDragonforceの冗談っぽさを表現したいいジャケットだと思う。
楽曲のほうもフレッド作曲の#4を筆頭に80年代っぽいサウンドアレンジが見られ新味。
疾走一辺倒だった時代は昔の話で、適度にミドルテンポの曲やパートを配しアルバムに起伏を設けている。
そのミドルテンポの#3(というかほぼバラード?)も和風なイントロが印象的な佳曲。
Sonata Arcticaの初期曲を参考にしたという#6は透明感があり、疾走はしているものの彼らとしてはやや異質。
これぞDragonforceというトレードマーク的な曲は#1くらいしかないのではいか。
なのでアナウンスされているほど原点回帰という感じはしなかった。
しかしここ2作で顕著だったエクストリーム色が弱まってメロディ寄りになっているのは間違いない。
ちなみにそのエクストリーム色をDragonforceにもたらしていたと思われるベースのフレデリクがKreatorに入る為にアルバムの発表直前に脱退している。
そしてそのフレデリクの書いた楽曲がどれも素晴らしいのがもどかしい。
全体としては初期ほどの楽曲の爆発力はないと感じるが、バラエティの豊かさと親しみやすさを売りにした今のDragonforceを感じることが出来る。
#10は映画タイタニックのテーマ曲のカバーで勿論エクストリームパワーメタルになっている。
コメント