日本のおすすめヘヴィメタルバンド11選

ヘヴィメタルは欧米だけのものではない。
80年代、イギリスのNWOBHMムーブメントに触発されて、ここ日本でもヘヴィメタルシーンが誕生した。

現在でも日本にはアンダーグラウンドを含めると、数多くのヘヴィメタルバンドが生息している。
世界中で誰もが知っている日本のヘヴィメタルバンド、というのはまだ存在したことはないと思うが、日本にも独自の音楽性を持った良質なメタルバンドが多く存在する。

その中から日本のヘヴィメタルの歴史上重要だと思われる、選りすぐりの11バンドを紹介する。

LOUDNESS

LOUDNESS -「Soul on Fire」MV

恐らくBabymetalが登場する前まで、日本のヘヴィメタルバンドで最も海外で知名度の高かったヘヴィメタルバンド。
1981年にギターの高崎晃とドラムの樋口宗孝によって結成され、80年代には3枚のアルバムをBillboard 200に送り込んだ。(その内2枚は100以内にランクイン)

高崎晃のギターテクニックは当時としては群を抜いていて、リフワークも素晴らしい。
日本のヘヴィメタルが海外でも通用するということを証明した彼らの功績は大きい。

DIR EN GREY

DIR EN GREY – 人間を被る [Restricted] (Promotion Edit Ver.) (CLIP)

1997年結成。
当初は典型的なビジュアル系だったが、次第にメタル色を強めていき海外でも人気に。

7thアルバムUROBOROSと、8thアルバムDUM SPIRO SPEROはBillboard 200にチャートインした。
ボーカルの京はクリーンで歌っても普通に上手いが、グロウルやホイッスルボイスも多用し、多彩な表現力を持っている。

伝統的なヘヴィメタルというより、グルーブメタル以降のモダンなヘヴィメタルからの影響が強い。

GALNERYUS

GALNERYUS – WHATEVER IT TAKES (Raise Our Hands!)

2001年結成。
結成当初から現在までピュアなメロディックパワーメタルを追求している、日本を代表するパワーメタルバンド。

2008年にボーカルのYAMA-Bが脱退するが、紅白歌手でもある小野正利が加入したことで更に人気を獲得することとなった。

イングヴェイ好きのSyu(ギター)のテクニカルなプレイが前面に出ている音楽だが、歌メロが歌謡曲のようでキャッチーなのがミソ。

2012年にはアニメHUNTER×HUNTERのエンディングテーマ曲を担当した。

BABYMETAL

BABYMETAL – ギミチョコ!!- Gimme chocolate!! (OFFICIAL)

2010年結成のバンドというかメタルダンスユニット。
アイドル+メタルという斬新さとチャーミングなビジュアル戦略で、実質世界で最も有名な日本のメタルアーティストにのし上がった。

海外での活動に積極的で、欧米のフェスティバルなどにも多数出演した。
2019年に発表されたMETAL GALAXYはBillboard 200で13位にランクインし、1969年に坂本九が記録した14位を56年ぶりに更新した。

YUIMETALが2018年に脱退して2人編成で活動していたが、2021年、ライブ活動を一時的に休止することを発表した。

聖飢魔II

聖飢魔Ⅱ / EL DORADO

悪魔教を普及するために結成された教団であるという設定のヘヴィメタルバンド。
白塗りのメイクとSFチックな衣装はキッスを彷彿とさせるが、歌舞伎の影響も窺える。

音楽的には正統派のブリティッシュヘヴィメタルと、歌謡曲が融合したようなスタイルで、国内でかなりの人気を得た。

1999年に地球征服を完了したとして解散したが、その後も不定期で期間限定の再結成をしている。
ボーカルのデーモン閣下は、マルチタレントとしてお茶の間の人気者。

Sigh

Sigh – Aletheia

川嶋未来(ボーカル)率いる日本のブラックメタルバンド。
活動の初期から海外のレーベルに所属し、海外でライブ活動を行っているため、海外でもそれなりに知名度があるバンド。

初期は比較的シンプルなスラッシュ/ブラックメタルをプレイしていたが、次第にアヴァンギャルド/シンフォニックになっていった。

クラシック音楽の素養もある川嶋の作る音楽は、非常に日本的なメロディも入り混じっていて、唯一無二の個性を放っている。

コンスタントにアルバムをリリースする中、川嶋未来は音楽ライターとしての活動も行っている。

マキシマム ザ ホルモン

マキシマム ザ ホルモン 『予襲復讐』 Music Video

和製System of a Downとも称される、日本のニューメタル/アヴァンギャルドメタルバンド。
ハードコアパンクやニューメタルをベースに、リズムに緩急をつけて静と動を表現する部分は、正にSystem of a Downから影響を受けていることが分かる。

そこに日本由来の歌謡曲性、メロコア的な陽性メロディを導入し、妙にキャッチーな音楽性となっていて、日本で未だに絶大な人気を誇る。
マキシマムザ亮君(ボーカル&ギター)による独特な歌詞世界も異次元。

X JAPAN

X JAPAN 『Silent Jealousy』(HD)

ヴィジュアル系と見做されているが、明らかにHelloweenからの影響が窺える日本の超有名バンド。
彼らの代表曲、紅やSilent Jealousyはクラシカルなメロディを持ち合わせながらもダブルベースドラムで疾走するもので、普通にメタルチューンである。

しかし実際アルバムを聴くとハードロック系のナンバーや、バラードも入っていて、かなり幅の広い音楽性だということが分かる。
彼らが圧倒的に人気を得られたのはバラードの質の高さに寄る部分が大きいと思われ、ENDLESS RAINやForever Loveは珠玉の名曲。

実はスタジオアルバムは5枚しかなく、最後に発表されたDAHLIAから25年の時が経っているが、未だに新しいアルバムが出る気配はない。

ANTHEM

ANTHEM – Black Empire (OFFICIAL VIDEO)

パワーメタル戒厳令というキャッチフレーズでデビューした、日本のヘヴィメタルバンド。
80年代、LAメタルがブームで軟弱なバンドが持てはやされる中、ゴリゴリのパワーメタルスタイルでシーンに登場した。

2018年にはドイツのレーベルNuclear Blastと契約し、世界進出を果たした。
ギターの清水昭男は、ジャニーズ系に楽曲を提供する作曲家としても活躍している。

陰陽座

「甲賀忍法帖」(MV)

1999年に結成された、女性ボーカルを擁するヘヴィメタルバンド。
自らを妖怪ヘヴィメタルと称し、古雅な日本語を使い、ビジュアルは袴や浴衣姿と、和的な要素を徹底的に強調したバンド。

音楽的にも正統派ブリティッシュヘヴィメタルを基本に、昭和歌謡的なメロディを導入している。
ボーカルの黒猫のアニメソング的な伸びやかな歌声が素晴らしく、このバンドの一番の武器と言える。

LOVEBITES

LOVEBITES – Rising (OFFICIAL VIDEO)

他の嬢系メタルと違い、ストロングなパワーメタルスタイルでワールドワイドに活動するガールズバンド。
メタルを聴いたことがなかったというasamiの、ソウルフルでパワフルな歌声、テクニカルな楽器隊、キャッチーな楽曲と、すべてがワールドクラス。

イギリスのメタルフェスBLOODSTOCK OPEN AIRのメインステージに登場したこともある。
2021年、miho(ベース)が脱退することになり、現在は活動休止中。

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